醤油らーめん(650円)奏飯(250円)@らーめん奏(中区新栄3)


仕事帰りに寄るには微妙なロケーションにあるため、気にはなっていたのにいけなかった『らーめん奏』。今日は少しぶらぶらしたい気分だったので、脚を伸ばしてみる。

最近の新店の中では、評判もなかなか良いのでちょっと期待しながら店内へ。
醤油・塩・味噌に加えてトマトらーめんなどとユニークなメニューもあるが、まずはベーシックにと醤油らーめん、それに奏飯(シャーシューご飯)を注文。

注文頂いてから一杯ずつスープを温めますと店内に貼り紙があるとおり、出てくるまでにしばらく時間がかかった。やがて「熱いのでお気をつけください」とカウンターに置かれる白い丼。醤油の色が薄め透き通ったスープに、平打ちでやや太めの麺がつややかに泳ぎ、炙って僅かに焦げ目の付いたチャーシューは綺麗なうずまき。斜め切りのねぎと水菜にメンマ。

立ちのぼる香りは煮干し…他には何だろう、品よく複雑な魚介系。れんげをとって一口啜ればこれに鶏のうま味が加わる…嫌み雑味の無い丁寧に作られたスープだ。醤油は抑えめで好感が持てるが少し塩角が立ちすぎかな…かなり良い線行っているだけに惜しい。
麺は…美味い。ストレート麺なので口中で暴れるような刺激はないが、つるりと入ってきてぶつんとかみ切る食感が心地よく麺自体の味わいも好ましい。茹で具合も抜群。
チャーシューは薄味で赤身の歯ごたえが程よく残り、肉の味もしっかり味わえる。

全体のバランスも良く美味い。しかし、自分には塩分がきつく最後までスープを飲みきるにはいたらず。だが、他の塩・味噌にも期待したくなる一杯ではある。

奏飯(シャーシューご飯)のほうは…がっかり。
器が大きすぎて中身が少なく見え、乗っているチャーシューは切れ端というより細かい屑ばかり。歯ごたえの変化もなくタレもイマイチ。何よりご飯が美味しくなかった。店名を冠するならもう少し工夫とプレミア感がないと。


そして気になることがいくつか。
カウンターに置かれた白い台ふき(?)が薄汚く、何カ所にも置かれているので衛生面を心配したくなる景色なのだ。他にも全体に清潔感が無く、正直店内のそこかしこを見るともう一度来たいという気が失せる。これでは女性客は定着しないだろう、男性でも几帳面なひとは2度と来ないのではないか?
ラーメンに関しては丁寧な仕事をしており、接客も丁寧で悪くないのに、もったいない。もう少し客の目線に気を使って欲しい。